口腔外科とは、虫歯や歯周病といった一般的な口腔疾患ではなく、親知らずのトラブルや交通事故による外傷、口腔がんなどを診察する診療科です。
抜歯、外傷のケア、疾患の早期発見といった幅広い治療に対応しています。
口腔周囲に何らかの異常が認められた場合は、同志社山手のあゆみ歯科クリニックまでお気軽にご相談ください。
口腔外科の経験豊富な歯科医師がていねいに診療いたします。
◎口腔外科で対応できる症状
・口腔粘膜の病気
・嚢胞や腫瘍(診察)
・口腔がん(診察)
・顎関節症
・顔面や口腔への外傷
・親知らずのトラブル
当院の口腔外科では主に親知らずのトラブルや比較的軽度の外傷、口内炎などに対応しております。
嚢胞(のうほう)や口腔がん、重症度の高い外傷に関しては診察にとどめ、具体的な治療は十分な設備と
スタッフがそろっている大学病院等を紹介させていただくことになりますので、その点はご了承ください。
◎ 親知らずの特徴
親知らず、前から数えて8番目に生えてくる奥歯です。専門的には第三大臼歯や智歯(ちし)と呼ばれており、
その他の永久歯よりもトラブルが起こりやすいため、抜歯する機会も多くなっています。
具体的には、親知らずが斜めや真横に生えていたり、半分埋まったりしていることから、周囲の組織に悪影響
を及ぼしやすくなっているのです。適切な位置に生えた親知らずは咀嚼に重要ですが、現代人の顎の構造に
より、親知らずが正しく生えないケースが多く、他の歯への悪影響や虫歯の原因となる場合があります。
親知らずへの対応は、その状態によって異なります。重度の虫歯、他の歯への圧迫、噛み合わせへの悪影響が見られる場合は、抜歯が必要となりやすいです。一方、前述したような問題を引き起こしていない親知らずは、保存することが望ましいといえます。以下に、親知らずの抜歯基準を簡単にご紹介します。
◎ 抜歯が推奨される親知らず
以下の症状がある親知らずは、抜歯することが推奨されます。
・重度の虫歯や歯周病に罹患している
・隣の歯を圧迫し、歯根の損傷を引き起こしている
・全体の歯並びや噛み合わせに悪影響を及ぼしている
親知らずは、生え方の異常から清掃性が悪く、虫歯や歯周病の再発率が高くなっています。そのため、親知ら
ずでは時間をかけて虫歯や歯周病を治療せず、抜歯を第一に選択することも珍しくありません。特に「智歯
周囲炎(ちししゅういえん)」にかかった場合は、抜歯が適応されることが多いです。
◎ 残しても良い親知らず
以下のような親知らずは、抜歯せずに残すことも選択肢の一つです。
・正常に生えて噛み合わせにも参加している
・周囲の歯や歯茎に悪影響を与えていない
・将来的な歯科治療で利用可能な場合
永久歯は、生え変わることがないため、使えるものは積極的に残した方が患者さんのメリットとなります。
真っすぐ生えていて、周りに悪影響を与えていない親知らずは、抜歯をする必要がないだけでなく、将来的に
ブリッジの支台歯や移植歯として活用できる可能性があります。
◎ 抜歯の費用について
親知らずの抜歯は、その位置や状態によって異なり、保険適用で1,000円から5,000円程度の費用がかかり
ます。当院では、患者様の個別の状況に合わせた治療を提供いたしますので、親知らずの抜歯の費用が気に
なる方は、お気軽にご相談ください。重症度の高い親知らずの抜歯は、標準よりもやや高い費用がかかります。
親知らずの抜歯は、次のような流れで行います。
1.表面麻酔の実施
最初に歯茎に塗るタイプの表面麻酔を使用し、注射の痛みを軽減します。薬剤の塗布から1~2分で歯茎の感覚が麻痺します。
2.局所麻酔の投与
次に、局所麻酔を注射します。状況に応じて、より広範囲の麻酔注射を行う場合がありますが、基本的には
虫歯治療で行うものと同じです。極端に痛みなどの不快症状が強くなるわけではありませんので、ご安心くだ
さい。
3.歯茎の切開
親知らずが歯茎に覆われている場合は、そのまま抜歯をすることができません。メスで歯茎を切開し、抜歯を
しやすい環境を作ります。
4.骨の切削や歯根の分割
親知らずが顎の骨に埋まっている、または根っこが曲がっている場合は、骨の切削や歯根の分割を行います。
さまざまな器具を使用するため、標準的な親知らずの抜歯よりも手術時間が長くなります。
5.抜歯、洗浄、縫合
親知らずを鉗子で抜き取り、傷口を洗浄してから、縫合します。傷口からの出血は、ガーゼを噛むことで止ま
ります。縫合糸を抜き取る「抜糸」は1週間後に行います。
親知らずの抜歯後には、顎の腫れが起こります。
これは、外科手術に伴う通常の反応で、炎症が主な原因です。
どのくらい腫れるからは、親知らずの抜歯処置の内容によって変わります。
歯茎をメスで切開して、顎骨を削るなどの処置を行った場合は、抜歯後の腫れも強く現れます。
相応の痛みも伴うため注意が必要です。
親知らずの腫れを抑制する方法
腫れを最小限に抑えるためには、以下のポイントに注意しましょう。
◎ 口内の清潔保持
清潔な口内は、感染リスクを下げ、腫れを抑えます。抜歯後も口腔ケアをしっかり行うことが大切です。
ただし、抜歯した部位を刺激すると、傷口が開いたり、感染のリスクが高まったりするため、適切に配慮する
必要があります。やわらかい歯ブラシを使って、やさしく丁寧に磨くようにしてください。
◎ 十分な睡眠と休息
睡眠不足や疲労は免疫力を低下させ、回復を遅らせます。抜歯から数日間は十分な睡眠と休息をとるよう心が
けてください。栄養のあるものを食べることで、傷口の回復も早まります。
◎ 腫れた状態での抜歯回避
親知らずが既に腫れている場合は、抜歯前に炎症を抑えるのが理想的です。歯科医院で適切な処置を受けて、
万全な状態で親知らずの抜歯に臨みましょう。
◎ 抜歯後のケア
痛み止めの正しい服用、顎の冷却、激しい運動や飲酒の避けることが重要です。抜歯後のケアに関しては、
スタッフから詳しく説明させていただきます。
治療せずに親知らずを放置すると、様々な問題が生じる可能性がありますので、気になる症状が見られた
時点で、同志社山手のあゆみ歯科クリニックまでご相談ください。
リスク1:隣の歯への影響
親知らずが真横に生えていると、隣の歯に圧力をかけ、歯根の吸収を引き起こすことがあります。この結果、
隣の歯が弱くなり、抜歯が必要になることがあります。また、親知らずのの虫歯や歯周病は、隣の歯に広がる
ことがあるため、早期に対処した方が良いです。
リスク2:膿の排出
虫歯や歯周病が悪化すると、親知らずの根の先に膿が溜まることがあります。これが進行すると、より深刻な
病気へと発展する恐れがあります。具体的には、顎骨骨髄炎(がっこつこつずいえん)や蜂窩織炎(ほうかし
きえん)といったより広い範囲の炎症性疾患を引き起こします。これらを専門的には歯性感染症(しせいかん
せんしょう)といいます。
リスク3:歯列・咬合の問題
不適切に生えた親知らずは、全体の歯並びや咬合に悪影響を与えることがあります。これにより、審美障害や
咀嚼障害を招き、QOLを大きく低下させます。特定の歯の寿命が縮まったり、顎関節症を発症したりすること
もあるため、十分な注意が必要です。
「智歯周囲炎」とは、親知らずの周囲に炎症が生じる病気です。
歯茎の腫れや出血、歯槽骨の破壊が主な症状で、一般的な歯周炎よりも進行が早く、重症化しやすいという
特徴があります。親知らずではよく「顎が腫れる」「顎が痛い」といった症状が現れますが、その多くは、
この智歯周囲炎が原因となっているのです。親知らずは清掃性が低く、歯周病になりやすいため歯である
ことから、定期的な検診を受けて積極的に智歯周囲炎を予防することが大切です。
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