「水でうがいすれば十分でしょ?」と思っている方も多いかもしれません。しかし、目的によっては水だけのうがいではカバーできない部分があるのも事実。特に風邪が流行る季節や口臭が気になるときには、うがい薬の力が頼りになります。この記事では、うがい薬の効果とともに、水うがいとの違い、そして自分に合った選び方について解説します。
うがい薬は、口腔内やのどの環境を整えるために使う液体で、主に以下のような効果があります。
細菌やウイルスの除去
のどの炎症予防
口臭の改善
口の中の清涼感アップ
市販の製品には殺菌成分や消炎成分、メントールなどが配合されており、風邪やインフルエンザの予防に使われるだけでなく、日常的な口腔ケアアイテムとしても利用されています。
水だけのうがいでも、口の中にある汚れや異物、ある程度の菌は洗い流すことができます。特に外出後のうがいや、就寝前のケアとしては十分な効果がある場合もあります。
しかし、**殺菌作用やウイルス抑制といった「予防的効果」**については、水だけでは不十分なことが多く、より確実な口腔内管理を目指すなら、うがい薬の使用が望ましいと言えるでしょう。
外から帰ってきた直後や、人混みに行ったあとに使うのが効果的です。
うがい薬には、のどや口腔内の粘膜に付着したウイルスを除去する成分が含まれているため、風邪やインフルエンザが流行する季節には特に重宝します。
朝の寝起きや、会議・人と会う前などに使用すると、口内をさっぱりさせるとともに、ニオイのもととなる細菌を抑制する働きがあります。
口臭の原因は舌苔(ぜったい)や歯周病菌であることも多く、うがい薬はそうした菌へのアプローチに役立ちます。
歯周ポケット内の細菌は、通常のうがいやブラッシングでは取り切れないこともあります。
こうしたケースでは、医療用のうがい薬や、薬用成分を含む市販品が有効です。ただし、使用頻度や濃度には注意し、歯科医師の指導を受けるのが理想です。
意外と見落としがちなのが、うがい薬と歯みがき粉の組み合わせです。
多くの歯みがき粉には「フッ素」が含まれており、このフッ素は虫歯予防に非常に効果的な成分です。
ところが、歯みがき直後にうがい薬を使ってしまうと、せっかくのフッ素が洗い流されてしまい、効果が十分に発揮されなくなってしまいます。
フッ素の定着をしっかりさせたい場合は、歯みがき後は30分程度うがい薬の使用を控えるのがベターです。
うがい薬には「アルコール入り」と「ノンアルコール」の2タイプがあります。
アルコール入り:スッキリ感が強く殺菌力も高め。ただし、粘膜が弱い人には刺激が強すぎることも。
ノンアルコール:刺激が少なく、子どもや高齢者でも使いやすい。使用感はマイルド。
どちらが優れているというよりも、自分の体質や目的に合ったものを選ぶことが大切です。たとえば、乾燥しやすい人はアルコールなしを選ぶ方がよいでしょう。
すべてのケースでうがい薬が必要というわけではありません。
軽い汚れの除去や、日常のケアの中では、水うがいだけでも十分に効果を発揮する場合があります。
特に、就寝前や起床後に水でうがいをするだけでも、細菌の増殖をある程度抑えることが可能です。
また、口の中の乾燥を防ぐためにも、こまめな水うがいは非常に有効です。
ただし、口臭が強い、歯周病が気になる、といった症状がある場合には、うがい薬を積極的に取り入れるとよいでしょう。
うがい薬は、口腔やのどの健康を守るための強力なサポートアイテムです。
ただし、やみくもに使うのではなく、目的に合ったタイミングと製品を選ぶことが何よりも大切です。
水うがいは毎日の基本ケアに
感染症や口臭が気になるときはうがい薬をプラス
歯みがき直後の使用は避け、フッ素の効果を守る
自分に合った成分・刺激の強さを選ぼう
日々の習慣を少し工夫するだけで、より健康で快適な口内環境が保てます。
「水だけでは不安かも…」と思ったら、うがい薬を賢く取り入れてみてはいかがでしょうか。
医療法人隆歩会 あゆみ歯科クリニック京田辺同志社山手 院長 小木曽 新
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
午前 | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ─ |
午後 | ● | ● | ● | ─ | ● | ● | ─ |
午前:9:00~13:00
午後:14:00~18:00
※祝日がある週の木曜日は診療しております。
休診日:木曜・日曜・祝日