呼吸は無意識のうちに行っているため、あまり意識する機会は少ないかもしれませんが、「口呼吸」が習慣化していると、さまざまな不調や病気のリスクを高めることが分かってきています。
特に子どもにとっては、口呼吸が顔の成長や歯並びに影響を与えることも。
この記事では、鼻呼吸に切り替えることで得られる健康効果と、日常生活でできる改善のポイントをご紹介します。大人も子どもも、一緒に健康な呼吸習慣を身につけましょう。
口で呼吸をすると、外気が直接喉に当たり、粘膜が乾燥します。これが炎症の原因となり、風邪をひきやすくなったり、咳が続いたりすることがあります。特に冬の乾燥する時期は注意が必要です。
唾液には、口の中を清潔に保つ働きがあります。しかし、口呼吸によって口腔内が乾燥すると唾液の量が減り、細菌が増殖しやすくなります。その結果、虫歯や歯周病を引き起こしやすくなるのです。
口呼吸をしていると、舌が喉の奥に落ち込み、気道が狭くなることでいびきの原因になります。十分な酸素が取り込めず、眠りが浅くなるため、朝起きても疲れが取れないと感じる方は注意が必要です。
子どもの場合、口呼吸が続くと、舌が本来の位置に収まらず、上顎の成長が妨げられることがあります。これにより、歯並びが悪くなったり、顎の発育に偏りが出たりして、顔貌にも影響を与えることがあります。
鼻呼吸には、健康を守るための重要な機能が備わっています。
ウイルスやホコリを取り除く「フィルター機能」
吸い込んだ空気に湿度と温度を与えて喉を守る
舌を正しい位置に保ち、歯並びや顔の成長をサポート
睡眠の質を改善し、集中力や免疫力の向上にも寄与
これらの働きによって、鼻呼吸は体にとって“自然で正しい呼吸法”とされています。
まずは日常生活の中で、意識的に口を閉じることから始めましょう。テレビを見ているときや勉強中、集中しているときなど、ふとした瞬間に口が開いていないか気を配るだけでも効果があります。
睡眠中は意識ができないため、口呼吸になりやすいタイミングです。そんなときには、口閉じテープやマウステープを使ってみるのも一つの方法です。喉の乾燥やいびきの軽減にもつながります。
「あー」「いー」「うー」「べー」と大きく口を動かすことで、口周りや舌の筋肉が鍛えられます。毎日数回繰り返すだけで、口を自然に閉じられるようになり、鼻呼吸がしやすくなります。
以下のような症状がある場合、無意識に口呼吸をしている可能性があります。
いつも口が開いている
朝起きたときに喉が乾いている
唇が乾燥しやすい
よく風邪をひく
いびきをかく
歯並びが乱れてきた
当てはまる項目が多いほど、口呼吸の習慣がついている可能性が高いので注意が必要です。
鼻呼吸は、体にとって自然で理想的な呼吸スタイルです。
口呼吸が当たり前になってしまうと、風邪や虫歯、睡眠障害、そして子どもの成長にまで悪影響を及ぼすことがあります。
まずは「気づく」ことから始めて、少しずつ習慣を見直してみましょう。
大人も子どもも、鼻呼吸を意識するだけで、健康で快適な毎日がぐっと近づきます。今日からぜひ、呼吸習慣を見直してみてください。
医療法人隆歩会 あゆみ歯科クリニック京田辺同志社山手 院長 小木曽 新
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