歯科豆知識

こんにちは。京田辺市・精華町のあゆみ歯科クリニック京田辺同志社山手の院長、小木曽です。

 

1. 大人の歯の本数には個人差がある？

私たちの永久歯は一般的に 28本または32本 あります。この本数の違いを生む主な要因は「親知らず」の有無です。親知らずが4本すべて生えている場合は 32本、一方で親知らずが1本も生えなかったり、抜歯している場合は 28本 となります。

近年では、顎のサイズが小さくなり、親知らずがまったく生えてこない人も増えています。そのため「歯の本数が少なくても問題ないの？」と疑問に思う方もいるでしょう。この記事では、歯の本数の違いとその影響について詳しく解説します。

2. 親知らずとは？なぜ人によって生え方が異なるのか

親知らずは、最も後ろに生えてくる第三大臼歯（智歯） です。通常、10代後半から20代前半に萌出することが多いですが、生え方には個人差があります。

親知らずの生え方のバリエーション

• 正常にまっすぐ生える → 噛む機能を果たすため、抜歯の必要なし。

• 斜めや横向きに生える → 隣の歯を圧迫し、歯並びに悪影響を及ぼす可能性。

• 歯茎の下に埋まったまま（埋伏歯） → 炎症や痛みを引き起こすことがある。

• まったく生えない → 遺伝や進化の影響で、そもそも親知らずの形成自体がない場合も。

実は、進化の過程で顎が小さくなった現代人は、親知らずが生えてこないケースが増えています。これは、食生活の変化や遺伝的要素によるものと考えられています。

3. 28本と32本、どちらが健康的なのか？

歯の健康状態は、本数だけで決まるわけではありません。

歯の本数よりも大切なのは、噛み合わせや清潔に保てるかどうか です。親知らずが正しく機能しているなら問題ありませんが、多くの場合、次のようなトラブルを引き起こす可能性があります。

親知らずによる主な問題

• 歯列の乱れ → 親知らずが生える際に隣の歯を押し、歯並びが悪化することがある。

• 虫歯や歯周病のリスク増加 → 磨きにくい位置にあるため、汚れがたまりやすい。

• 炎症や腫れの原因になる → 埋伏歯が歯ぐきの奥で炎症を起こすことがある。

• 顎関節症につながることも → 噛み合わせが変わることで、顎に負担がかかる場合がある。

そのため、親知らずの生え方によっては、抜歯を検討することも重要です。

4. 自分の歯の本数を知る方法

「自分の歯が28本なのか、32本なのか」を確認するには、次の方法が有効です。

セルフチェック方法

1. 鏡を使い、奥歯をよく観察する。

2. 上下左右の一番奥に歯があるか確認する。

3. 4本すべて親知らずが見えるなら32本、それ以外なら28本または30本の可能性。

歯科医院でのチェック

埋まっている親知らずは目視では確認できません。レントゲン撮影を行うことで、親知らずの有無や生え方を正確に把握できます。

5. 親知らずは抜いたほうがいいのか？

親知らずは、すべて抜かなければならないわけではありません。しかし、以下のような状況では、抜歯を検討することが望ましいです。

 

抜歯を推奨するケース

○ 親知らずが横向きや斜めに生えていて、隣の歯を圧迫している。
○ 繰り返し炎症を起こし、腫れや痛みが発生している。
○ 虫歯や歯周病のリスクが高い。
○ 歯並びに悪影響を及ぼしている。

 

抜かなくてもよいケース

○ まっすぐ正常に生えており、噛み合わせが適切である。
○ しっかりとブラッシングができ、虫歯や歯周病のリスクが低い。
○レントゲン検査で問題がないと判断された。

親知らずの抜歯については、自己判断せずに歯科医と相談することが大切です。

6. まとめ

○ 大人の歯の本数は 28本または32本 で、親知らずの有無によって変わる。
○ 親知らずの生え方には個人差があり、問題なく機能することもあれば、歯並びや健康に影響を与える場合もある。
○ 親知らずが噛み合わせに悪影響を及ぼすなら、抜歯を検討するのがベスト。
○ 定期的に歯科検診を受けることで、口腔内の健康を維持できる。
○ 自分の歯の本数や親知らずの状態を知ることが、適切なオーラルケアの第一歩となる。

歯の本数や親知らずの有無は、今後の歯の健康に大きく関わる要素です。気になる方は、ぜひ一度歯科医院でチェックしてみましょう！

 

以上、京田辺市・精華町のあゆみ歯科クリニック京田辺同志社山手の院長、小木曽でした。

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